陽気なピエロのコインロッカー

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映画「半落ち」

きっと混むだろうと思って朝イチの上映を観るべく新宿へ。切符を買おうとするとなんと今日は「映画の日」で料金一律1000円!
なんかすごい得した気分だー。
その影響かさすがに朝イチでも7割強客席が埋まっている。映画の性格もあるかもしれないけれど結構年齢層高め。


ということで鑑賞。
前半、けっこう古風な撮影の仕方でセリフもそう多くないのでちょっとダルい。が。中盤からは、もう一気。というか、中盤のあるポイントで涙腺が緩んで、最後まで緩みっぱなし。映画館でみて一番泣いた映画かも。映画館で観るとどうしても泣けない性質のはずなのに。
原作では、刑事→検事→新聞記者→弁護士→裁判官といったように被告の流れにそってその視点が変わり「ベルトコンベアー式」なんていう風に呼ばれていたけれど、この映画でもそれぞれの人生にスポットが当てられていてとてもよかった。


裁判官の藤林(吉岡秀隆)も弁護士の植村(國村準)も検事の佐瀬(伊原剛志)もよかったけれど、主人公であり、妻を殺害した現職刑事の梶(寺尾聰)、それを取り調べる志木(柴田恭平)が印象的。

つまり、志木が士気を高めて梶がうまく舵をとった映画でした。
ああごめんなさい。石は投げないで!


それはともかく。
これはほんとの話なんだけど、前席のおばちゃんが上映中に携帯電話を2回も鳴らしおった。1回でも許せんのに。なぜ1回鳴ったときに電源切らないかな。アンビリーバブルですよ。


ちなみにこの映画の舞台は群馬県高崎市(原作では架空のW県)で、東京新宿の歌舞伎町が物語のひとつのキーワードになるのだけれど、僕は高崎出身で歌舞伎町で映画を観たというなんともいい鑑賞者だった。ほとんどが知っている風景だったし。
それから、この映画には原作者の横山秀夫も出演していたりするのだけど、公開前のインタビューで「なんか申し訳ありません」と言っていたが、ほんとに申し訳ないぐらいアップで写っていたぞ(笑)。