陽気なピエロのコインロッカー

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大冒険

うちは実家で犬を飼ってます。
飼い主に似たのか、この犬が大の怖がり屋さん。雷が鳴ると犬小屋の隅で怯えているような犬です。

さて、先々週の日曜日。両親が東京に用事があるということで、犬を隣の市で一人暮らしをしている祖父の家に預けて出掛けたのです。これまでも何度かあったことでした。
祖父はたまに来ては長く散歩をしてくれるのでうちの犬はこの祖父が大好き。

が、その日、高校野球の県予選があって祖父は犬を家の玄関の外に繋いだまま高校野球を観にいってしまいました。

季節は夏。突然の雷鳴が祖父の家を襲いました。
心配して早く帰ってきた祖父は犬がいなくなっていたことに気付きます。
さあ大変。

すぐうちの親に電話しましたが、夜にならないと帰れないとのこと。
祖父の家は山の麓です。首輪に紐を繋いだまま逃げてしまったので、絡まったら窒息してしまう可能性もあります。

必死に探したけれど見つからず。夜になって両親もすぐ祖父の家へ向かい探しましたがどうしても見つかりません。近所の方にも探していただいたようです。
結局、その日は見つかりませんでした。

次の日からは、近くのコンビニや電信柱に「この犬を探しています」という張り紙を出して探しましたが依然として手がかりはつかめません。

猛暑が続きました。

見つからないかも・・・とあきらめの気持ちが芽生えはじめた4日後の水曜日、ついに連絡が入りました。
「保護してくださった方がいるようです」

母がいってみるとうちの犬が元気な姿でおじいさんに保護されていました。

そして保護された場所は、祖父の家とうちの実家の間でした。
大きな橋を渡り、線路を二つ越え、大きな国道も渡っていました。
元気とはいえ、足の裏は猛暑の中アスファルトを歩き続けたせいか、やけどをしたらしくただれてしまい、傷だらけだったようです。

動物には帰巣本能があるというけれど実家の方向へ向かっていたなんて、ちょっと我が家の犬らしくなく、泣けてきました。