奥泉光『モーダルな事象』（文藝春秋）

モーダルな事象 (本格ミステリ・マスターズ)

笑えるミステリ、という触れ込みだったけれど、確かに笑えた。吹き出してしまいそうな笑いもあれば苦笑いもあったけれど・・・。
傑作『鳥類学者のファンタジア』と登場人物がリンクしてたりしてこれは嬉しかった。ただ『鳥類学者』ではとても印象深く、効果的だった「時空間の移動」が今回はそれほど効果的ではなかったような気がした。長くてちょっと飽きてしまったところもあったし。それでも他の奥泉作品も読みたくなってしまったけど。