『六とん２』蘇部健一（講談社ノベルス）

六とん〈2〉 (講談社ノベルス)

す、すいません、買っちゃいました読んじゃいました。
なにより最初に二つの文章を引用したい。

まず書店にあったPOPより。

何これ？
『六とん２』
おもしろいの？
よんでみよう！
うーん・・・
あーあ。

そして著者のことばより。

立ち読みの方は、最初のやつをどうぞ。買う気がなくなります。

このやる気のなさは一体！？　まあそれがこの本の売りでもあるのだろうけど。
それにしても特に最初の一篇は脱力もいいところでこのレベルで本が出したらいくら頑張っても本が出せないでいる多くの作家の卵たちに対して、本書を読んでいるこっちの方がごめんなさい、と思ってしまうほどだ。もっともある程度の予想はしてたけど・・・。

でも、かと思えば「きみがくれたメロディ」なんてのはとってもよく出来ていると思うのだけど、「六とん」ファンが喜ぶものとは思えないあたりが・・・。

とりあえず脱力したい人には最適。サクっと読める短編集でした。