陽気なピエロのコインロッカー

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白石一文『どれくらいの愛情』文藝春秋<5>

どれくらいの愛情

どれくらいの愛情

「20年後の私へ」「たとえ真実を知っても彼は」「ダーウィンの法則」「どれくらいの愛情」を収録。
白石一文はデビュー作から北上次郎が注目していた作家で気にはなっていたのだけど、なんとなく手が出なかった作家。そのなんとなく手が出なかった理由が読んでちょっとはわかった気がした。
最初の「20年後の私へ」の冒頭50ページくらいはとても惹きこまれて読んで、文章も硬質で上手いし、これはいいな、という感じだったのだけど、読み続けていくにつれどうにも鼻につく感じがしてしまった。表題作や「20年後の私へ」はいい小説だとは思うのだけど、うーん。