陽気なピエロのコインロッカー

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早見和真『ひゃくはち』集英社<59>

ひゃくはち

ひゃくはち

タイトルの108は、ボールの縫い目の数。そして人間の煩悩の数・・・。
ついに今年も高校野球の夏がやってきた。今日の北神奈川と南大阪の決勝はすごかったな・・・。
っとそれはおいといて、本書。
野球小説、というよりは、野球部員の青春小説だ。甲子園を目指す球児たち。ところが・・・ドラマを作りたがる美化したマスコミ報道には絶対に出てこないであろう野球部員の実態は・・・。ベンチ入りを目指す補欠部員を主人公にした男子高校生の物語。
ちなみに2年からレギュラーだった僕は「試合に出れない奴のことを考えて行動しろ」と怒られた苦い思い出が蘇ったよ。大会前、背番号をもらうとき(ベンチ入りメンバーの発表)はたとえレギュラーでも特別に緊張する一瞬。この小説の場面では思わず涙ぐみそうになった。
来月には映画が公開とか→http://www.108movie.jp/index.html