- 作者: 小林信彦
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2008/06/28
- メディア: 文庫
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さて、本書。小林信彦は初読み。国産コン・ゲーム小説の金字塔という触れ込みに惹かれる。初出が30年も前なのに物質的な面以外で全く古さを感じない。コン・ゲーム=詐欺にとって心理がいかに重要かを描いている点もあるけれど、それを30年前に書いていたというところに驚く。本当にすごい詐欺は最後の最後まで(もちろん被害にあった後までだ)被害者が自分が詐欺にあったことに気付かないこと。「初めに被害者ありき」という言葉は象徴的だ。