なんと過酷で壮絶な人生を著者はエリンに課したのだろうと思ってしまう獣の奏者第2弾。もうこれは完全に大人向けのファンタジーだ。大人でさえ目を背けたくなるような場面や人間の醜い部分まで真正面から描ききっている。その中でも自分の存在意義を見出だそうとするエリン。そしてその結末。なんという物語だろう。本来はここで完結するはずだったらしいが、続編が用意された。そこにどんな舞台が用意されているか楽しみでならない。
- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/08/12
- メディア: 文庫
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