- 作者: 藤原正彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11/20
- メディア: 新書
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この作品も既に100万部を突破しているらしい。すごい。
藤原正彦は、前にちょっとだけエッセイを読んだことがあるけどほとんど記憶にない。初読みといってもいいくらいだ。
一読、なるほど、これは売れるな、と思った。
まず、タイトルがちょっと仰々しいが中身は非常に平易で読みやすい。講演を紙に起こしたものだそうで、語るように書かれている。
そしていかにもおじさん受けしそうなことが書かれている。武士道精神の復活、情緒を大切になどなど。しかし、もちろんそれだけではない。けっこう刺激的なことも書かれている。
面白いと思ったのは「論理は必ずしも重要ではない」ということ。そして論理は恐ろしいものだということ。それはとても説得力があった。他にも「英語より国語」「効率の悪」のような一見すればイメージできてしまいそうなことだけど、内容が実に富んでいる。
保守的だな、との感じは受けるものの、とても面白く、そして結論をいえば感化されてしまった(笑)。なんて単純な(笑)。
大げさにいえば、日本人全員がこの本を読めば国がよくなるかもしれないとまで思ってしまったよ。