真保裕一『アマルフィ』扶桑社＜31＞

アマルフィ

フジテレビ開局５０周年記念映画の原作。映画の主演織田裕二と真保裕一といえばあの「ホワイトアウト」を思い出す。最近の真保裕一は重厚な作品が多かったような気がするけれど、この作品はそれほどでもなく舞台が海外ということもあり従来の綿密な取材に基づいた真保裕一らしさというのはあまり感じられなかった。
それでも物語の展開の仕方はさすがでページをめくる手を鈍らせることはなくぐいぐい読ませる。終盤はちょっと広げすぎた印象もあるけれど、満足できる内容だった。
後記にもあるように、読み終わった後に映画のホームページをみたらやっぱり小説と映画はけっこう違うみたい。