陽気なピエロのコインロッカー

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磯崎憲一郎『終の住処』新潮社<32>

終の住処

終の住処

第141回芥川賞受賞作の表題作に書き下ろし短編「ペナント」を収録。
最初の30ページは読むのが辛かった。ほとんど改行がなく、句読点も独特。これは苦手だなぁと読んでいたのだけど、中盤からだんだん慣れてくるとそれなりに面白く読めてきたからびっくり。芥川賞受賞作にたまにみられるほんとに退屈な小説とはひと味違う魅力がある小説だった。
併録の短編も改行がなかったからこの作品に限ったものでなく著者の特徴なのだろう。ただ他の作品も読んでみようかなという積極的な気持ちにまではいたらなかった。