陽気なピエロのコインロッカー

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本城雅人『嗤うエース』幻冬舎文庫<43>

嗤うエース (幻冬舎文庫)

嗤うエース (幻冬舎文庫)

小さいときから抜群の身体能力と野球センスをもった浪岡龍一。極貧生活から人気球団のエースへ昇りつめた浪岡に野球賭博の疑惑がかかる。実力に秀でた彼に野球賭博の必要があるのか?なぜそんな疑惑が? なにより野球の描写が素晴らしい。しかし「黒い霧事件」前後の野球賭博事情に驚いた。当時は野球賭博は暗黙の了解的なところがあったなんて。今の相撲みたいなものか。ただ描写もストーリーも奥深くて素晴らしいのにラストがあっけなさすぎてちょっと拍子抜け。リーダビリティも高かっただけに少し残念。