陽気なピエロのコインロッカー

読んだ本を晒す棚 感想はTwitter:はらかず@kazu7honyomiで

『女王様と私』歌野晶午(角川書店)

女王様と私

女王様と私

まあ確かに問題作なのだろう。でも帯にあるような「未曾有の衝撃」というほどではなかった。各所で書かれているようにあらすじを説明するのが非常に困難な作品でもある。
読了後、ちょっとげんなりしたのだけど、よくよく考えれば本格ミステリとしては実によくできていた気がする。気がする、じゃだめか。
歌野晶午の作品だし、前評判もあるし、一筋縄ではいかないだろうなと思いながら読んでやっぱり一筋縄ではいかなかったのだけれどちょっと肩透かし感があったのも事実。でも『葉桜』の衝撃を毎度毎度求められても著者も可哀想だよなあ。
ちなみに主人公はオタクなんだけど、実際オタクってこんな風なのか。ある意味それがすごかった。