陽気なピエロのコインロッカー

読んだ本を晒す棚 感想はTwitter:はらかず@kazu7honyomiで

小泉喜美子『弁護側の証人』集英社文庫<23>

弁護側の証人 (集英社文庫)

弁護側の証人 (集英社文庫)

1963年に出版された作品の復刊。小泉喜美子という作家はすごいという噂は聞いていたけれど、今回の復刊でようやく読むことができた。
そして、やっぱり騙されました。第十一章を読み始めて、あまりにも脳内映像とマッチしないので何がどうなっているのか、騙されたことにすら気付かないほどでした。うーむ。
どんな本でも読みながら自分で脳内イメージを作っていくけど、それが一気に崩されると意味がわからなくなるものですね。こういうタイプのトリックは細かいところにおそろしく手間をかけているだろうし、まさに職人技といった感じ。まだまだ他の作品も読んでみたくなりました。