大きな秋田犬「五郎丸」の飼い主たちにまつわる連作短編集。飼い主たちが五郎丸に関わるようになったきっかけ、あるいは離れることになる事情が描かれるのだが、そのそれぞれの事情(あるいは苦悩)がとても印象的。そんな中、凛としてたたずむ五郎丸の姿が文章を通して目に浮かんでくる。物語は時系列で進むわけではないけれど、最終話では予期しなかったエピソードが待っている。犬好きならずとも引き込まれる物語だ。
- 作者: 三浦明博
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/07/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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