陽気なピエロのコインロッカー

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三浦しをん『神去なあなあ日常』徳間文庫<38>

横浜の高校生平野勇気が卒業後に親と先生に「就職先」として送り込まれたのは携帯の電波も通じない三重県山奥の神去村。仕事は林業。最初は逃げ出すことばかり考えていた勇気だが、次第に自然を相手に生きていく神去村の「なあなあ」(ゆっくりとした、落ち着いた)な日常に惹かれていく様を描いていく。 読むだけでも大変そうな林業だけど、勇気と同じように読者もその魅力に触れさせる三浦しをんの筆致は絶妙。そして神去村の秘密や不思議な出来事。ちょっと出来すぎな感じはするけれど少年の成長小説としても読ませる楽しい1冊だ。

神去なあなあ日常 (徳間文庫)

神去なあなあ日常 (徳間文庫)