陽気なピエロのコインロッカー

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2019年3月に読んだ本

<12>横山秀夫ノースライト』新潮社 ★4.5

ノースライト

ノースライト


<11>伊吹亜門『刀と傘 明治京洛推理帖』東京創元社 ★4.5


<10>武田綾乃『君と漕ぐ ながとろ高校カヌー部』新潮文庫 ★3.5

君と漕ぐ: ながとろ高校カヌー部 (新潮文庫)

君と漕ぐ: ながとろ高校カヌー部 (新潮文庫)

2019年2月に読んだ本

<9>芦沢央『火のないところに煙は』新潮社 ★4

火のないところに煙は

火のないところに煙は


<8>奥泉光『雪の階』中央公論新社 ★4

雪の階 (単行本)

雪の階 (単行本)


<7>福永武彦『完全犯罪 加田伶太郎全集』創元推理文庫 ★4.5

2019年1月に読んだ本

<6>榎本憲男『巡査長 真行寺弘道』中公文庫 ★4

巡査長 真行寺弘道 (中公文庫)

巡査長 真行寺弘道 (中公文庫)


<5>田中靖浩『会計の世界史』日本経済新聞出版社 ★4.5

会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語

会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語


<4>鵜林伸也『ネクスト・ギグ』東京創元社 ★4.5

ネクスト・ギグ (ミステリ・フロンティア)

ネクスト・ギグ (ミステリ・フロンティア)


<3>森功『地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団』講談社 ★3.5


<2>米澤穂信『本と鍵の季節』集英社 ★4

本と鍵の季節

本と鍵の季節


<1>大山誠一郎『アリバイ崩し承ります』実業之日本社 ★3

アリバイ崩し承ります

アリバイ崩し承ります

2018年12月に読んだ本

<45>森見登美彦『熱帯』文藝春秋 ★3.5
久々のモリミー本。独特の世界観は相変わらずだが、物語の風呂敷がどんどん広がってそれが入れ子構造のようになって・・・。面白いのは面白いんだけど、SF気の乏しいワタクシには少々ついていけない部分があったのも確か。骨太物語であるのは確かなんだけど。

熱帯

熱帯



<44>今村翔吾『童の神』角川春樹事務所 ★4.5
2018年、最も飛躍した作家のひとりであろう今村翔吾の初の単行本は平安期の伝奇小説。これがまた圧倒的な熱さ、面白さ。シリーズものも積読がどんどん溜まってしまっているので早く消化しなければ。

童の神

童の神



<43>門井慶喜『家康、江戸を建てる』祥伝社文庫 ★4.5
単行本で読み逃していた門井慶喜出世作ともいえる作品。当時から面白そうな匂いがぷんぷんしてたけど、予想通りの面白さ。特に冒頭の「流れを変える」はすごい。

家康、江戸を建てる (祥伝社文庫)

家康、江戸を建てる (祥伝社文庫)



<42>泡坂妻夫『夜光亭の一夜 宝引き辰捕者帳ミステリ傑作選』創元推理文庫 ★4
末國善己編の13の短編集。技巧に満ちた、そして時に切ない宝引きの辰の文字通り傑作選。ここ数年の創元推理文庫はまさにワタクシ好みの傑作選を次々に編んでくれていい仕事してます。

2018年11月に読んだ本

<41>竹宮ゆゆこ『あなたはここで、息ができるの?』新潮社 ★4.5
正直、読み始めてしばらくは苦手な部類の小説だなーと思ってた。それでもぐいぐい引き込まれるようななんともいえない魅力があるなと思いながら読んでいた。読了して、思わず「すごい本を読んでしまった」と呟いてしまった。この作品の瞬発力はなんだろうか。いやはやすごい。時間的に一気に読めたのも大きかったと思うがまさに、「絶対、最強の恋愛小説。」

あなたはここで、息ができるの?

あなたはここで、息ができるの?



<40>川澄浩平『探偵は教室にいない』東京創元社 ★3.5
第28回鮎川哲也賞受賞作。日常の謎的学園ミステリで、派手ではないけど、文章といいミステリといい非常に好感の持てる作品集。やや謎解きが小粒なところもあるけど爽やかな読後感。

探偵は教室にいない

探偵は教室にいない



<39>今村翔吾『九紋龍 羽州ぼろ鳶組』祥伝社文庫 ★4
羽州ぼろ鳶組シリーズの第3弾。高位安定の面白さに加え、本作でスポットのあたる九紋龍の造形が見事。思わず涙腺が緩みそうになった。江戸の火消しという設定だけでも面白みがあるけど、本シリーズはみんな人物はとにかく魅力的。ますます今後が楽しみ。

九紋龍 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)

九紋龍 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)



<38>箕輪厚介『死ぬこと以外かすり傷』マガジンハウス
幻冬舎の天才編集者と呼ばれる著者の思考論的著書。タイトルそのままの内容で、一見過激に思えるけど、いい悪いは別にして筋の通った考え方は一定の説得力はある。けどみんなが箕輪さんみたいになったら世間は成り立たないし、それがわかっているからこそ本にできるし出る杭になれるのだろう。全部は無理にしても考え方の一端はまねできる。

死ぬこと以外かすり傷

死ぬこと以外かすり傷



<36,37>アンソニーホロヴィッツ、山田蘭訳『カササギ殺人事件(上下)』創元推理文庫 ★4.5
興味をそそる導入から上巻をまるまる使った作中作、そして休む間を与えることなく衝撃の下巻、とエンタテインメント度抜群のミステリ。古き良き時代と現代とまさに一粒で二度美味しいとは本書のための言葉だろう。そして読みやすさだけではない訳者の技も光ってる。まさに本年を代表する作品だろう。

カササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫)

カササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫)

2018年10月に読んだ本

<35>名倉編『異セカイ系講談社タイガ ★3.5
第58回メフィスト賞受賞作。中盤までは読みやすいけど苦手なやつかな~、と思いながら読んでいたけど、そこからの展開が哲学めいて興味深かった。ド本格のメタフィクション。それにしてもメフィスト賞は次々と特異な才能が出現しますな。

異セカイ系 (講談社タイガ)

異セカイ系 (講談社タイガ)



<34>似鳥鶏叙述トリック短編集』講談社 ★3.5
このタイトルからしてかなりハードルをあげた著者に敬意を表したい。ただその分トリックの技巧の重きを置いた短編集になってしまったのは否めない。物語に没頭してこそ驚きは大きくなるのだろうから。それにしてもこの帯と装丁はスバラシイ。

叙述トリック短編集

叙述トリック短編集



<33>久保寺健彦『青少年のための小説入門』集英社 ★4.5
面白かった!読書の楽しさを主人公の一真と登に改めて教えてもらったような感じ。ディスレクシアという読字障害も初めて知った。後半はある程度予想できたけど、切なかったな。来年の本屋大賞に推すがどうか。

青少年のための小説入門 (単行本)

青少年のための小説入門 (単行本)

2018年9月に読んだ本

<32>赤松利市『鯖』徳間書店 ★3.5
アングラ感漂う装丁の通り、昭和の荒くれ漁師たちの底辺の暮らしぶりからの・・・。登場人物がみな独特で魅力的。怒涛のラストがやや唐突だったかなぁ。

鯖 (文芸書)

鯖 (文芸書)



<31>坂口安吾『不連続殺人事件』新著文庫 ★3.5
嬉しい復刊だが、冒頭は文章が読み難くいのと登場人物の多さに辟易した。ただ、事件が動き出してくればのめり込める。「心理の足跡」という言葉が印象的。読者への挑戦やその応対は読んでいて楽しいし、戸川氏と北村氏の対談もお得感あり。

不連続殺人事件 (新潮文庫)

不連続殺人事件 (新潮文庫)



<30>八重野統摩『ペンギンは空を見上げる』東京創元社 ★4.5
大人びた小学生ハルと金髪少女転校生イリスの青春小説。ミステリ仕立てのジョブナイルだけどラストにタイトルの意味が明かされグっとくる。好みど真ん中でした。

ペンギンは空を見上げる (ミステリ・フロンティア)

ペンギンは空を見上げる (ミステリ・フロンティア)