陽気なピエロのコインロッカー

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真保裕一『最愛』新潮社<15>

最愛

最愛

真保裕一でタイトルが2文字だからてっきり講談社かと思ってたら新潮社の本だったんだ。
というわけで真保裕一最新作。北上次郎が「いい小説だ」と書いていたが、今回は僕と意見が合わなかった。18年間音信普通だった姉が入院して警察から電話がかかってくる―という小説の発端なんだけど、その後の主人公の「姉はなんてすばらしい女性なんだろう」とか「姉の性格からしてそうに違いない」とか独りよがりな思いばかりが鼻についてしまってどうにも受け入れがたかった。だったら何ゆえ18年も?と思ってしまう。もっとも最終的にはその理由も明かされるのだけど・・・。